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2008年11月22日 (土)

人に伝えるということ

10月、11月と少しだが、人前で話をする機会が続いた。

 ひとつは、最初は見学のはずが、スルメさんにうまいこと乗せられて結局話をすることになった、三重県下の市町(三重県は平成の大合併で村がなくなった)の障害者担当職員研修。皆さんが日々抱えておられる困難事例をどう読み解くか、という「事例のとらえ直し」を主に担当した。

 日頃から、批判の多い福祉行政の窓口だが、内情は厳しいものがある(だから仕方ないというのは許されないところだが)。人事異動で全くの「素人」状態の人が突然窓口に座らされる、法律・政省令はころころ変わる、書類だけが膨大に増える、といった中で、これまで以上に「対象者」と向き合う時間がなくなっている。時間もそうだが、意欲もなくなっているし、「向き合わなくてはいけないのだ」ということすら気づけなくなっている。そんな彼らに、「困難事例」と思われるものを持ってきていただいて、「とらえ直す」という作業をやってみた。

 彼らも、相談支援事業者に完全に丸投げさえしていなければ、ある程度対象者についての情報を持っている。ペーパーに落とし込めていなくても、口頭で発表してもらうと、ヒント、糸口になりそうなことを話してくれる人もいた。しかし、それがヒントになることに気づけない。現場に出て、食いついていくことでしか「勘」は養われない。

 現場に出ることからでしか、地方行政は回らないという事実に気づいてほしいし、それを実践してほしいと自分の立場から願いつつ話をしたが、どの程度伝わっただろうか。ただ、東京の外部者(行政関係者ですらない)がえらそうに話をしたとしか受け止められなかっただろうか、早口でもごもごとした自分の語り口調にも不安を覚えつつ、10月11月と2回の研修会に出席した。

 この他に、2つの大学で学部生を対象にゲスト講師として話をした。どちらの大学でも、NPOとかボランティアということを中心に話した。学生さんが福祉を専門に勉強しているわけではなかったので、自分の学生時代の体験からはじめて、なるべく分かりやすく話したつもりではある。

 どちらも20名前後の授業で、あまり居眠りもせず、私語もほとんど見られず、思ったより受講態度はよかったが、その反面、反応も薄い。だいたい、ボランティアとかNPOとかの話というのは、いかに人間関係を構築してその中で悩むか、という話に尽きるわけだが、人間関係を構築したがらないといわれる彼らの世代に響く話はできただろうか。

Kenkyushitu

お話をさせていただいた2つの大学のうち、スルメさんの方の研究室。以前は小教室だったとかで、とても広い。うらやましい。

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